その42 (00/6/26)

▲もう(まち)では夏の暮らしなのでしょうか?
我が家でもやっと!朝一番のストーヴがいらなくなりました。大阪の友人と電話で話してたら「何ぃ?ストーヴ!うちはもう、寝るときもクーラーやよ」と言われて・・・改めて『避暑地』に住む我が家(なんかリッチに別荘住まいみたい?)を思っています。

▲もう何年前になるかなぁ・・・・まだ滋賀県でパンやをやっていた頃、大阪に行くことがあり友人宅に泊りました。が、なんと泊めてもらった部屋のクーラーが壊れていて、一晩中がちゃがちゃやってみたけど出て来たのはなまぬる〜い送風のみ。もうほんまにジゴクの暑さ(とはこんなんかなあ・・)というほど暑く。一睡もできずぐったりと朝を迎えたのでありました。
以来、我が家でその日のことは(恐怖の夜)として今なお語り継がれて(笑)います。
「ふだんからクーラーなんか嫌い!クーラーなしでも平気!って言うてたやん」とそのとき友人には返された気がしますが・・・・いやはや失言でした。クーラーも時と場合によります。・・・と痛感。訂正です。
でも。特急電車や新幹線の寒いくらいのクーラーは大っきらい。加えて、冬。ストーヴがんがんに熱くして半袖シャツ一枚の図・・・にも腹がたつ。

▲田舎に暮らし始めてもうすぐ13年。大阪から滋賀・愛知川(えちがわ)に越したときもその涼風にカンドーしたワタシたち。そしてその愛知川より、まだまだ・・・いや、うーんと・ずーっと涼しいここ開田です。
それやのに、そんな『避暑地開田高原』で2〜3年前からは、ついにかき氷まで食べるようになったモンなあ。
いやぁ、夏にはもうどこにも行けない(からだ)になってしまってるんかなあ・・・・・こまったなあ。
だから。
「夏休みには大阪にゆっくり行こうよ」と息子(その2)が言い出したときには・・・ただただ「ううう〜」と唸るハハでした。



その41(00/6/18)

▲窓の外は雨。つめたい雨が朝から降り続きます。
もやのむこうには蒼い山。濃く薄く幾重にも重なり合う山。そしてバックに広がるのは、うすーいブルーグレイの空。
このしずかなうつくしさの前にいると、乾かない洗濯物も、なんだかじめっとする畳も、雨漏りの心配も、この雨のあとには又ものすごく伸びるのであろう雑草のことも・・・・そういう現実的なことなどぜんぶ、ぜんぶ忘れてしまいます。
それにしても。昨日のお昼にはあまりの暑さに、半袖シャツ一枚になったのに。よーく冷えたビールがあんなにおいしかったのに。
・・・今日は冬と変わらん格好でやけどしそうな!(あつあつ雑炊)をふうふう・・・がお昼ご飯なのでした。

▲そして、こんなうっとうしい日になあ・・・と思いながらも6月の我が家の恒例行事『梅シロップ作り』を。ところが6キロの梅を洗うのに水(水道の水)がもうたまらんほどつめたいのです。あっというまに手はしびれ、冷え切って、肩にぐっと力は入るわで(なんや真冬に寒いのがまんしてるときみたいや)何度も中断してお湯で手をあっためるのでした。・・・・とこんな具合やから(出来上がり)を氷水で割って飲む夏の日なんて、これをかき氷に、たらぁりかける暑い日なんてほんまに来るんやろか?と心配しぃしぃ梅にフォークを突き刺し、カメにほうりこみ・・・を繰り返しました。
・・・・とここまで昨日(6月17日)書いて寝たのですが、朝起きてきたら何のことはない・・・外はぱーっと明るく快晴!これで梅シロップができあがっても心配なく!楽しめることでしょう。やれやれ。
でもいくら外が暑くても、水の冷たさは年中無休!そのかわり、素麺でもお茶でもビールもワインでもこの水であっという間に冷やせます。ありがたや。

▲そうそう昨日は息子(その2)が学校に提出する日記に(梅シロップ作り)のことを書くというので、せっかく熱心に?説明してやったのに、あとでのぞき込んだら(ごめん!)「きょうはテレビで巨人:阪神戦をやるはずだったのに雨で中止となって残念でした」というような内容だった(笑)・・・やれやれ。





その41 (00/6/10)

▲日々緑濃くなるこの頃です。それに日々・・・一雨ごとに、山々はもこもこと、もこもこと大きくなってゆきます。そんな様子を見るにつけ(山って生きてるんやなあ)と思う。
そうして、雨上がりの朝は(みどりの朝)と名付けたいようなみずみずしさで。新聞取りに外に出て、ふっと見た山に、しばらくそこから動けなくなるほど、それは感動的です。
お客さんのI さんが『開田高原は今、生命の息吹を感じる一番(一番だらけの気がするけど)美しいときですね』とはがきに書いてきてくれましたが。ほんまにその通り。『一番だらけの』四季を、いま改めて思っています。

▲そんな緑の中、先日息子(その2)の小学校ではマラソン大会。子どもの頃から走るのが大の苦手だったワタシはいつもラストに拍手で迎えられるクチ。マラソンのある日はひたすら「熱あるといいのに」と願う(しかしなかなか望みは叶えられなかった)少女なのでありました。
だから。その日の朝もはりきる息子に「無理にがんばらなくってええねんからな」と念を押すハハなのでした。
が、しかし。目の前を走る息子は、その昔の嫌々辛い思いで走ってるワタシとはあきらかにちがう顔を(キイチロウに似たんやろうな)しており。
思わず某ドリンク剤のCMよろしく叫んだりして・・・。「ファイットォー!りん!」(笑)

▲それにしても、この時期さわやかに!マラソン大会なんて・・・さすが開田村。この日はとくに風のある涼しい朝で、見ていてもきもちよかった。でも、やっぱり(その昔のワタシ)のような子もいて。ただ見ているだけのこっちまで胸のあたりが苦しくなって、ひょいと抱えてゴールまで連れていってやりたくなって・・・。そして最後にゴールインしても派手な拍手だけは絶対せんとこぉーと秘かに思うのでありました。はい。




その40 (00/5/27)

▲暑い!5月の開田でこの暑さは、初めてのような気がします。
さすがの我が家も昨夜は電気毛布もFF ストーヴもOFF ! それにズボン下もついに脱ぎ捨て(失礼!)・・と急遽夏モード(ストーブや電気毛布・ズボン下をやめたくらいで夏モードにはならないって?)に切り替えたのでありました。
つい2〜3日前は草さえも、きれいな緑に見え・・・そのことをここに書こうと思っていたのに。その(たったの2〜3日)は草をはげしく!成長させ。今日はもうただうっとうしくも暑苦しいモノにしか見えなくなりました。

▲・・・とじつはここまで昨日(5月26日)に書いて寝たのですが、朝起きてきてびっくり!だって、ものすごく寒いんやもん!一体どうなってるんでしょう?
3人大きな「ハックショ〜ン!」のあと、あわてて長袖シャツの上にパーカー羽織って、またまたストーヴもつけ・・・「でもまあこれが開田の5月やよなあ」とあつういお茶をすする あっけなくも一晩にして〔ズボン下愛用者〕に戻った(笑)だれかさんなのでありました。
そうして昨日の暑さに発作的にしかしその暑さゆえに?中途半端に草刈りしたあとが今朝見るとなんとも寒々しく(笑)どうしようもなく不細工になった家の前の空き地(とても花壇とはよべない)なのでした。やれやれ。

▲さてさて今月は千客万来の月です。連休には大阪の友人一家が2組。先日はおもしろいおしゃべり相手:日々メール交換のT さんがおつれあいと三重から。明日は前にここに書いたことのある山口県のUさんと静岡からも友人2人が来てくれることになっています。
みんなともだちで。みんなパンのお客さん。どっちが先か(お客さんから友人になったのか、友人がお客さんになったのか)今はもうよくわからへん状態ですが。とにかくいつもは3人きりの(それでもけっこうにぎやかやけど)我が家なので、ともだちが来る・・・で、しゃべる・食べる・しゃべる(笑)のひとときはほんまに大きなたのしみです。
 「パン屋をやってる人とともだちっていうか、いや、ともだちがパン屋やってるってかんじなんよね」

この間九州のお客さん(初めて口にしたことばがパン!だったとういうお子さんも早や中学生に・・の長いおつきあい)が
電話で言ってくれはったことばです。うれしかったなあ。




その39 (00/5/19)

▲雨・雷の多いこの頃です。先日はメールを書いてる最中に突然ゴロゴロ→停電!でほんまにもうあせってしまいました。真っ暗い中、ハハのそのうろたえように小2の息子が「電話は使えるの?なら、NECに電話したら?」(笑・・・何を隠そうワタシはNECパソコン無料相談室の常連!)と言われてしまったのでした。
が、その後すぐ電気がついて、再起動したら大丈夫だったので電話はせずにすみました。やれやれ。
この日は夕食後にも停電。ろうそく灯してデザート・・・と書くとなんかかっこええけど、ろうそくはキャンドルってモンではなく『カメヤマ蝋燭』(笑)→ワタシの記憶の中であの紺色の箱はいつもお仏壇の横だった!
そのあともゴロゴロは続き、こわいからお風呂はやめにしてもう寝よう・・・と早々寝室へ。もちろん懐中電灯は枕元に。
我が家では5月とはいえ、まだ寝るときは12度くらいの低い温度の設定でFF ストーブをつけたまま。その後夜中2回停電して、そのつどストーブがピーピー鳴ってストップ。(エラー)表示。で、起きて、もう一回スイッチ入れて・・・・。ふう。
いやはや雷のおかげでその夜はすっかり寝不足のワタシなのでありました。
しかし我が家はこれくらいですんだけど、村の温泉では、夜中ボイラーに落雷したとかで翌日は休業したそうな。

▲さてさて、そんな雨でやっと咲いた桜もどんどん散りつつあり。
雨があがって外にでてみたら、まあ、いつのまにやら山々の若い緑がきれいなこと!
花より(団子と緑)派のワタシとしては、いまの季節が1年で1番すき。
思えば、9年前にこの地を初めて訪れたのもこの新緑の季節。その場で引っ越しを即決したワタシたちでしたが、(その気)にさせてくれるには十分すぎるくらい緑はうつくしかったし、いまもそれはかわりません。
(涼しい夏)も(寒さは半端じゃないだけどきれいな雪景色の冬)もステキだけど・・・・いま、ここしばらくの開田高原、見てほしいなあ。





その38 (00/5/5)

▲この間、息子(その2)は初めて自転車に乗ることができました。
さすがの?開田高原もこの日のストーヴはOFF!
春のやわらかな陽ざしのもと、風切って、自転車で走る少年のうしろ姿・・・。
そのハンガーにかけた服のようにとんがった肩を見てると、きっと前の方をにらみつけるような顔でハンドルぎゅっと握っているんやろなあ・・・。転んで泣きべそ・ひざ小僧のすり傷・なんともいえんくやしそうな顔・・・ほんのちょっと前までの息子の表情が重なります。
そうして、途中からあとを追いかけるのをあきらめ、はあはあ言いながらも道の真ん中に突っ立ってぽーっと見とれて!いるのは親ばか丸出しのワタシでした。
そのあと家の前まで戻ってきて、仕事場から出てきた夫に「ちょっと、ちょっと!いまなあ、りんが自転車乗れたんやで」と言うと「知ってる、知ってる。あんな大きい声で、できた!できた!て拍手してたらどこにおっても聞こえるわ」・・・(笑)
そうそう自転車といっても、この村で気持ちよく乗れるときって、ほんまにちょっとの間なのです。
けど。だから。
よけい(乗れる)ときはもう最高!ここに越してきて、まだ車の運転が苦手やった頃は(今なお得意じゃないのですが)どこに行くのも自転車だったのに・・・と、そのたのしみを久しぶりに思い出しては、再び(少年と自転車)ににんまりと見入る春の日の昼下がりでありました。

▲さてさて先日、遠方のお客さまからHPをご覧になってパンのご注文の電話がありました。
「連休に開田のキャンプ場に行く予定なので、そのとき麦麦のパンを食べたいなあ・・と思って」とのこと。
で、オーダーのあと「ところでそっちは夜は寒いですか?」と聞かれました。じつは最初からその(キャンプ)ということばがずっと気になってたワタシ。だってまだ雪が残ってるかもしれへん。待ってました?とばかりに「キャンプ場ってね、うちよりまだ標高が100mは高いから、夜中は零下になるかも・・どうぞ十分な装備であったかくしていらしてくださいね」とお応えしたのですが。
受話器置いたすぐあとに、ご近所の方が「いま西野(キャンプ場のあるあたり)から帰る途中雹(ひょう)が降ってきたんだよ」と聞かされ・・・えっ?ヒョウ?大丈夫やろか?・・・とその後しばらく(寒がりキイチロウ)とああでもない、こうでもない・・・と言い合ったあと、せやけど冬山やったらもっと寒いやろうしなあ。まあ村のHPも見てはるみたいやから、十分に用意してきはるやろ・・・・ということに。
で、キャンプ地に着いた翌日パンを取りに来られて、開口一番「昨日の夜は大丈夫でした?寒くなかったですかあ?」と聞きましたが「寒かったあ。でも、ここっていいとこですよねえ。ほんとうに。」とにこにこ顔のご夫婦→ああよかったあ。こんな(寒い)とこ来なければよかった・・・って思わはらへんかったんや。と、ほっとしたような、なんや自分のこと誉められたみたいにうれしくなるワタシでした。
ところでOさん、開田高原の広い広い青空のもとでほおばった麦麦のパンはいかがでしたか?





その37 (00/4/23)

▲いま、外はすごい風。家のあちこちの戸がガタゴトと、にぎやかに音たてて揺れています。窓も開けてないのに外の風がこんなにも入ってくるやなんて・・・・。
我が家のこの抜群の(換気のよさ)を、しかし、もう笑って話せる今日この頃のあったかさ!・・・ああうれし。

▲そうそう昨日は今季最後の(・・・であってほしいなあ)薪運びをキイチロウとしました。
気温が上がってくると、ストーヴの部屋ですごすことがだんだん少なくなり、外に出たりあれこれ動いているうちに夕方に。で、なんだか肌寒いな・・・と、ストーヴに薪を入れる(足す)のをすっかり忘れていたことに気がついて。
大急ぎで(といってもいったん消えてしまうと石油やガスストーヴのように即点火というわけにはいかないのが、つらいとこ)製材のとき出る木屑に灯油を混ぜたもの(これはいつでも使えるように用意してある)を木ぎれと一緒に入れて火をつけます。
すぐに薪に火が着くときはなんとも快感ですが、なかなかうまくいかないときのイライラといったら!
そのときの木の種類や乾燥の具合いによっても、火の付きは全然ちがってくるのですが、そんなふうにひとが四苦八苦しているのを見ると、つい「ちょっと、ちょっとワタシが(オレが)替わるわ」と言いたくなるわけで(笑)
そして、これがまた各人の流儀(笑)があるもんで大変。そのうち、ストーヴならぬ流派争いで(夫婦喧嘩ともいう?)熱くなったりして・・・ふう。

▲でも。薪ストーヴをめぐる争い?もあと1ヶ月くらいかな。
ストーヴに火が入らなくなって、ストーヴの部屋とピアノの部屋の間の障子戸とその裏にかけているカーテン(防寒のため)も開けて・・・・合計30畳の部屋になった頃、開田は緑が最高にうつくしい季節になるのでありました。





その36 (00/4/19)

▲日曜の朝起きて、朝刊(と書いたもののここには夕刊は来ない)を取りに外にでたら、なんとあたり一面真っ白!
まだ寝起きでぼーっとしていたワタシも瞬時にぱっと目が覚めました。だって昨日は春で、今日は冬ですもん。
それでもさすがにお昼からは陽が差し始めて。春の陽気はあっという間に雪をとかしてくれましたが・・・。
いやはやこういう驚かせ方をすました顔で?やってくれる『開田の春』って・・・ほんまに魅力的ですわ。

▲先日、仕事場で使ってる台下冷蔵庫(上が作業台で下が冷蔵庫)が故障。他にもある冷蔵庫(我が家には何故かこの他にも冷蔵庫だけは3台もあるので)に中のものを移して大わらわ。
で、修理を考えましたが、なんせこの冷蔵庫、パンやを始めるときに、当時資金の乏しい(これは今でも同じやなあ)私たちがパンや仲間からパン機材の中古屋さん紹介してもらって、そこで買ったもの。
そのとき、機材やさんがすすめてくれたセットが予算オーヴァーでうう〜ん・・・とうなっていたら「ほんなら、この台下冷蔵庫もおまけにしとこ」「ほんなら買うわ」・・・とまあ何ともええかげんというか、(大阪的)会話やなあ(笑)
そうして2年くらいして一回故障しましたが、当時大家さんの息子さんがたまたま業務用冷蔵庫の会社の方で、ただで修理してくれたのです。(うちはこんなんばっかし。ほんまにいつもみんなに助けられてますわ。感謝!)
が、そのときでさえ「しかし、ようこれまでもったなあ」と言われたシロモノです。・・・・というわけで、我が家の(台下冷蔵庫)も12年半にして、ついにただの(台)にと降格?したのでありました。

▲さてさて、今日は午後から息子(その2)の家庭訪問です。この村の小学校は児童数は少ないけど(うちの子の学年は15人)各家庭への移動に時間がかかるので、家庭訪問も4日かけて行われます。
朝出がけに「今日は先生が来はるから、学校から帰ったらきれいにしてね」と息子に言ったら「ぼくはこれでじゅうぶんきれいとおもう」と言ってくれた?ので、普段は彼の(きれい)の基準が、いかに低いものか(笑)知ってるくせに、「せやなあ。これでええかもなあ」と自分に言い聞かせるようにして、そうじするのをやめにしてこれを書いているハハでした。



その35 (00/4/8)

▲4月に入ってから、穏やかなきもちのいいお天気が続いています。
こんどこそ。こんどこそ(ほんまもん)の春かなあ?
何回も肩すかしをくわされているもんで、(春のお越し)にはつい疑い深くなってしまいます。
それでも!家の前の空き地に咲いた小さな濃いむらさきのクロッカス。畑には黒い土。肌にやさしくなった風に、久しぶりに外で干す洗濯物は静かにゆれて。家の前に積んだ薪はあと少し・・・。
そう。開田高原にもやっとやっとの SPRING HAS COME !!です。(と言ったすぐあと・・・いつだかのゴールデンウィークには小雪が舞ったもんなあ・・・と思い出したりするんだけど。いまはそんなこと、忘れようっと)

▲先日、覆面取材(っていうのかな?取材だということを知らされずパンを送ったあとで、掲載の連絡があった)のあった
雑誌を今日出版社から送ってくれました。
ここ数年、雑誌の(パン特集)ってほんとうによくありますよね。実際、何回特集組んでも載り切らないほど、おしゃれな店も、かっこええ店主も、ハードなパンから変わり種まであらゆる種類のパン、そして何より自家培養酵母で国産小麦を使ったパンも、いっぱい増えて。
安心して、おいしく食べられて・・・も(当たり前)になってきたようで、パン好き!としてはほんまにうれしい。若かったら、ガイドブックたよりにあっちこっちへと食べ歩いていたかなあ。・・・と思う。
それに、たとえ小さな記事でも『麦麦』が(取り上げられる)ことは、こんな山の中の小さな『おしゃれでもなく、かっこええ店主もいない(笑)店』としては、とても、とってもありがたい話。
なのに。
いつもこの種の(特集)なるものを見たあとは、満腹感のような・・・気分がワタシを襲う。こういうときはキイチロウもおなじきもちみたいで。ふたりして黙って記事を眺めたあとは「ふうう」と声だして本を閉じるのでありました。はい。





その34 (00/3/28)



▲先週金曜から日曜まで、大阪に帰省しました。息子(その2)の健康状態とのりもの酔いのため、遠出ができなかったので、ワタシと息子にとってはじつに3年ぶりの大阪行きでした。ひやひやさせられることの多かった息子(その2)もこのところ好調。車も途中何度か休憩し、少食にすればなんとか酔わずに行けそうになったので、ではではと(春休み特別企画・大阪行き!)ってことになったわけです。
しかし前にも書いたように、この子は食物アレルギーがあるので外食がなかなか困難です。だから(遠出)の際にはお鍋から食料まで持参となり・・・・おまけに荷物を小さくまとめるのが苦手なワタシ。あれも、これもと積み込んでいたら車の中はさながら夜逃げ状態(笑) 
だけどまあ、サービスエリアの駐車場では、子連れのうちの車はみな(のぞき込んでるわけやないけど)うちと結構よく似たような満載ぶりで・・・・。思わず笑ってしまいそうになります。

▲そういうわけで、おにぎりだけのシンプルなランチ(粗食とも言う?)のあとは、1時間たっぷり休憩して。
途中通り過ぎる滋賀県のあちこち・見覚えのある地名のプレートに・・・・滋賀でパンやとしてスタートしてからの12年間のことが次々と思い出されます。大阪から滋賀に、滋賀から長野に、の12年間。
そうしているうちに、3時過ぎには大阪・吹田に無事到着。

▲このまちは、キイチロウが37才にしてパンやに修行に行っていた頃住んだところでもあります。
当時彼は朝早く出勤するかわり、帰りも早くて・・・よくビニール袋をぶらぶらさせながらパンをかじって、駅の売店で買った夕刊(出たばかりの)を読みながら歩いて帰ってくるところへ、同じ頃パートの仕事を終えたワタシが自転車で後ろから走ってきて・・・
“どこのおっちゃんやろ?なんかすごい雰囲気の人やなあ(笑)・・・・”と思い思い、通り過ぎようとしたら 「なんやお前か」→それはこっちが言いたい!

▲彼の写真の元現像室がその頃ワタシたち(若所帯)の台所で、キイチロウがここで何度も何度もパン焼きの試作、酵母の発酵のことなどこまかくデーターを記録していた姿が浮かんできます。(そして、このデーターをくわしく記録・・・は今なお続いています。天然酵母でもイーストでも、安定したベイキングをするには必至・・・とは彼の持論です。)
・・・とまあ、久しぶりの大阪行きはワタシをすっかりせんちめんたるにしてしまい、見るもの見るものそのひとつひとつが懐かしく・・・ガラにもなく胸がいっぱいになるのでありました。

▲そして、あっというまに2泊3日の時間はすぎて。
26日の午後6時頃ここに到着したのですが。なんと留守の間に大雪が降り積もったらしく、そこらじゅう雪だらけ。とにかく、まず冷え切った家に入ってストーヴ・ストーヴ・・・とワタシだけ先に車から降りたら、ずぼーっと足が沈み込んだ。
「ちょっと、ちょっと、長靴履いて出てこんとあかんわ」と車の中の二人に言って・・・。ワタシはそのままずぼずぼと(笑)歩いて玄関に。いやあ、ほんまに信じられないくらい、出かけたときとはまるで一変した雪景色なのでした。
出発するとき、キイチロウと「こんなあったかいんやから、もう大丈夫やよなあ」と台所の湯沸かし器の凍結防止の水抜きをしていかなかったもんで、(破裂)の2文字を思ってどきどきしながら台所へ。はあ、よかったあ。無事でした。
あとで聞くと、この冬一番の雪だったそうな。でも、気温はそれほど下がらなかったので凍結はまぬがれたようです。
やれやれ。こういうことがあるから 冬に泊まりがけで出かけるのはほんまにスリリングですわ。

▲で、昨日はキイチロウと二人で本格的?雪かき。
これはもう、大阪でのせんちめんたるな気分などいっぺんにふきとぶハードワークでした。が、例によって(いきいき)してしまうワタシなのでありました。やっぱりね(笑)
それにしても。先週まではすぐそばまで来ていた春は、一体どこへ行ってしまったのでしょう?





その33(00/3/20)




▲前回この通信をアップして、さてちょっと見てみるか・・・と自分でうちのHPにアクセスしたら、な、なんと10000件目の訪問者はこのワタシなのでした。(笑)なんか間が抜けてると言うか、キイチロウの言葉通りアクセス数にもっとも貢献している?のはワタシだったりして。・・・が、しかし。とにもかくにも10000件。
パンのお客さまも、そうでない方も、気の遠くなるほどたくさんあるパンやのHPの中 『麦麦』を訪ねてくださり、ほんまにおおきに。
じつはまだこの間の 『だが、本当に発信すべき(個)はあるのか』が、あれからもずーっと頭から離れないのですが、このことばをいつもどこかにくっつけて、ときにう〜んと唸りながらも(発信)していくんかなあ。(と思う)

▲さてさて、いま窓の外では雪ならず、雨が降り始めました。
先週思いがけずいっぱいいっぱい降り積もった雪が、どんどんとけてゆきます。そして、これまで一面の真っ白な雪で覆い隠していた?あれこれが見えてきて。いつものことながらこの時期の里は、あまりきれいとはいえません。でも、ぬかるんだ土や泥まみれの雪の下をふと見ると、ほったらかし畑!からクロッカスやチューリップの小さい青い芽が、ちゃあんと!今年も顔を出しています。
まだまだ暮らしは(冬)のままやけど。
あちこちで感じる(春)の気配に、長いトンネルの向こうの方にひかりが見え始めたときみたいに、ちょっと弾むような思いで、いま雨音を聞いています。

▲18日から小学校は春休み。息子(その2)も寒くてまだ家の中であそぶことが多い日ながら、それでも腰につけた万歩計の数値が「きょうは2万2千もあったあ!」と横でわいわい言ってます。(まったくどれだけ動いてるんやろ!)
この子見てたら、早う外で遊べるようになったらええのになあ。ほんまに早う春が来るとええなあ・・・と思うハハでありました。




その32 (00/3/11)


▲3月に入ってしばらく、ここでもぽかぽか陽気の日がつづきました。それでも春などまだまだ・・・と頭ではわかってるつもりやのに。やっぱりからだも暖かいのがうれしいのか、いとも簡単になじんでしまいます。・・・とそんなところへまたまた寒波。いやあ、春は近うて遠い3月です。そしてこの寒暖の(行ったり来たり)に、ついていけなくなったのか、久々に風邪をひいてしまいました。

▲一日目は熱が少し出て「今晩の(夕飯の)片づけはオレがやっとくから」とのやさしいことばに送られて、早々と寝室へ。ところが二日目の朝、起きて計ってみると早くも平熱。ほっとしたり、がっかり?したり。仕方なく風邪をひきずりつついつもの生活がいつものように始まり。
しかしこういうときの体温の(1度)の差は大きいなあ。
だってこの差が「早う寝て来いや」と「おーい、腹へったなあ。めしはまだかなあ?」と明暗を分ける(笑)展開となるんやもん。

▲さあて、これから薪を小屋から家の前に運ぶ、我が家の週末の定番!作業です。が、ワタシは風邪のため(熱はないけど・・)免除。キイチロウが一人してくれることになりました。
だいたい1週間で使う位の薪を5〜6本づつ丸くした針金の輪に入れて、一輪車に3束づつのせては家の前まで何往復かして積んでおきます。
秋には足の踏み場もないほど小屋いっぱいに積み上げられていた薪の山が、このごろはずいぶんと小さくなってきました。そうして毎週末のこの作業が隔週になって・・・忘れそうになった頃。ようやくここにも。SPRING HAS COME !

▲そうそう、さっきHPのアクセスカウント見たらもうすぐ1万件に。 (その内、お前のアクセスも相当入ってるンやろなあ・・・と横でにくらしいこと言ってるのはやっぱり!キイチロウであった)
どうもありがとうございます。
この前新聞で拾った言葉 『だが、本当に発信すべき「個」はあるのだろうか』に、(うっ!)と返すことばにつまったまま
の(発信)でした。





その31 (00/2/25)



▲いつもいつも(寒い)と(雪)の話ばっかりやから、今回はやめにしとこう・・とこれを書き始めたのに、口をついて出ることばはやっぱり(寒い!)です。はあ。
今も、薪ストーヴをがんがん燃やしているのだけど、なかなか部屋があったまりません。自然に?おばあちゃんみたいに椅子の上におっちんして(正座のこと)肩をすぼめながらパソコンの前に座るワタシ→なんかかっこわるいなあ。
薪ストーヴはなかなかハンサムやけど、まわりにはパンツからズボン下から靴下・・・と洗濯物がいっぱい干してあるし。それもこれも(燃料節約・一室集中暖房)?のせい。家は広ーいけど、ストーヴの部屋に皆集まって、何でもかんでもこの部屋で。いやはや雑誌のグラビアのような(カントリーライフ)とはほど遠い、我が家の冬の暮らしなのでありました。

▲この前息子(その2)を迎えに学校に行ったら、外に机を出して先生が顕微鏡をのぞいています。「あっ、ちょうどいま見えてますよ。どうぞ。」と言うてくれはったので、久々に(ほんまに顕微鏡やなんて何年ぶりやろ?)ちょっと緊張しながらレンズをのぞいてみたら。繊細なガラス細工?宝石?「わあああ!きれい!」
プレパラートのその上にのったちいさなちいさな雪の粒は、それは可憐でうつくしい姿で、わたしの眼にもココロにも、とびこんできたのでした。
開田の冬はまだまだ長く。そうして、ワタシの(きれい!)と(はああ)のあいだを行ったり来たりもまた、まだまだ続きそうです。

▲そうそう、先日(お雛様)をだしてきました。毎年、このころになると(女の子のお節句)というわけじゃなく・・・出してきたくなるのです。
小さな一刀彫りのものと、伏見人形(土人形)を玄関先と、いつものように居間の入り口のベンチの上に飾りました。
前述のごとく、とり散らかった我が家も、ワタシの他は男ばかりの我が家にも。お雛様のあるその場所だけは、ぽっと灯りがともったような。そこだけなんだか春の色。ああ、春よこい 早くこい。




その30 (00/2/13)


▲この前、夕方用事で出かけたら、途中から吹雪いてきました。
車のフロントガラスにうちつけるような雪の粒がきれい!真っ白い道を対向車のライトがひかり、これもまたきれい。
BGMはビル・エヴァンスのピアノ(キイチロウは車に乗るといつもコレ)。なんかちょっと映画のヒロインになった(笑)きぶんで窓の外を眺めます。・・・などとまあ落ち着いていられるのも、運転手付き!やから。
(ブリザード)はほんまにこわい。
運転席に座ってるのがワタシだったら、音楽もストップして、息子に話しかけられても「今は、おかあさんにしゃべったら
あかん!」と怒鳴ってるとこです。

▲そして、そのまま翌朝まで降り続いたと思われる雪が積もり、9日の朝、起きてきて外を見て唖然!
車が雪の中に半分ほど埋まり、新聞配達のおばさんの長靴のあとが深く沈み込むように残っています。あたりはもう、雪・雪・雪。息を呑むようなその景色に、パジャマ姿だと言うことも忘れて、しばし見入って。それから、はっとして。
「そうや!学校に(息子を)送っていくんやった!」大急ぎで着替えて、スコップ持って雪かきです。
が、しかし、かいても、かいてもびくともしない雪のかたまり。
幸い、この日の朝はベイキングのない日。あわててキイチロウを起こして、ふたりで手分けして雪かき。それほど寒くなかったので、水分の多い重ーい雪で、ああ!しんど。
まあ、なんとか学校にも間に合って、やれやれ。

▲いやあ、ひさしぶりに本格的な雪かきは、それはもうエキサイティングで(キイチロウに“おまえ、うれしいやろ!雪かきできて”と決まって言われるほど、なんかワタシは夢中になってやっているらしい)そして、そして、もうぼろぼろになるほどしんどいしごとなのでありました。
でも、これが(開田の冬の日々)かなあ。

雪にはしゃいで、雪に見とれて、そいでもって、雪に泣かされて・・・。




その29 (00/2/3)



▲昨日で(寒中休み)も終わりました。たった4日だけの休日ながら、こどもに「早く!早く!」を言わなくていい朝というのはええもんです。が、また今日から「早く」の朝が始まりました。

▲寒い日が続いています。そして(遅れてきた冬)は、なかなかのツワモノです。
この間もものすごく寒いなあ・・・と思ってたら(最低気温マイナス18度5分)と聞き、納得、納得。
帰省してきた息子(その1)は、開口一番「やっぱり開田はさっむいなあ」 そしてふたたび大阪に発つ日まで、まあ、このせりふ何回口にしたことでしょう!

▲さて、この息子がいる間に・・・とあれやこれやパソコンの質問。
「こんなこともわからんと、ようパソコンやってんなあ」とバカにされつつ・・・めでたく?(テイ)ではなく(ティ)と打てるようになったワタシでありました。(えっ?そんなんパソコン以前の問題やて?)
「今まではわからへんから、HPもメールにもまちがったフリして(テイ)と書いててん」と告白したら、今度はキイチロウにまでバカにされてしまったのでした。やれやれ。一事が万事コレです。が、めげずに(継続はチカラなり)と言い聞かせているしだい。どうか成長(できるかなあ?)を見守ってやってくださいね。

▲そうそう、寒中休みの初日はワタシのバースデイでした。
40代の道は、かつて先輩の女性が言ってたように坂道の(ROLLING STONE)。知らんまに半分も来てしまいました。
息子(その1)からはともだちと出し合って!・・と某高級チョコレート、息子(その2)は『ひとまねこざる』の絵本の朗読!というすてきな贈り物をもらって、ハハはうれしい一日でした。ちなみにキイチロウからは誕生日の(た)の字も出てこなかった一日でした。やっぱりね。(笑)




その28 (00/1/20)


▲今朝起きてきたら、外は雪が降り積もっていました。
昨日まで、もうすぐ春・・・というかんじだったのが一晩で一変。早朝、雪一色の山々はもうほんまに墨絵の世界です。
これや、これ。これでこそ開田の冬景色。
うっとり眺めたあとは、ぶるんとふるえて家の中に。薪ストーヴで冷えた手をあぶりながら、今晩はやっぱり(鍋)やなあ・・・。

▲さっきパンを買いにきてくれた池上さん(我が家ではこの人のこと『天気予報のオーソリテイ』と呼んでる。いつもかなりの確率で当たる。と言っても、気象予報士!というわけではなく『池上きのこ園』の主。彼のしいたけは知る人ぞ知る逸品。)が「明日はひえるよー。この冬一番の寒波が・・・」→天候予測に関することばが、ちっともわかってないワタシゆえ話を再現できない(笑) しかしわかったのが(冷える)と(寒波)だけやなんて、我ながら情けない。が、とにもかくにも明日は(荒れる)んやそうな。明日は息子(その2)の小学校のスキー教室が村内のマイアスキー場である予定なんやけど。大丈夫かなあ。
そして、遅れてきた冬はこれからどんなふうに動いていくのかなあ。

▲ところで今年もらった年賀状には、メールアドレスを書いていた人がとても多かった。(時代)やなあ・・・と思いました。
いまやワタシ同様キカイおんちの友人の多くも(パソコン持ち)となりました。
ところが、ところが。そこはやはり?ワタシのともだち!「アドレスはあるけどメールってどうやって出すのか、受け取るのか知らん」という子。「横でつれあいのコーチを受けながら、このメールを書いて(打って)います。でもまあ、横からあれやこれやとうるさいのなんのって。」とこぼす子。「これが初めてのメールです。無事届くかなあ?」と自信なげな子。とまあメールの送受信の確認!の電話やファックスに大笑いのお正月でした。

▲我が家では相変わらず、夫キイチロウはパソコンに(とりわけHPに)ぶつぶつ?言いたいことがあるようですが。
ワタシはe-mailのチェックが毎日の楽しみになりました。
ふだんならまず絶対と言っていいほど、たよりなどくれそうもない若い甥や姪、息子(その1)とそのともだち・・それからそれからパンのお客さんからいただくパンの感想やパンに関係のない(たのしい話)の数々。
だから。「ちょっと、ちょっと、メールっておもしろいねんてなあ」と昨日電話してきた70代後半の母にも、「LET'S TRY !」とハッパかけた娘でありました。

▲さてさて、これを書いている間にも、どんどん冷え込んでくるのを感じます。
明日も、きっと雪景色がみごとな朝になることでしょう。





その27(00/1/15)


暖かい。暖かすぎや。一体どないなってんの?ほんまにこんなんでええのン?この陽気は何?まだ1月やのに。
6才の息子(その2)がしみじみと “もう冬も終わって春が来るんだよねえ” “えっ?そ、そんなあ。”とことばにつまるハハ。でも、でも。確かにあたりの景色は4月のはじめのよう。ふく風にも(春近いもの)を感じるんやから、正直な感想かもなあ。
けど、いつもならこのころは“今朝はマイナス20度いったんだって!やっぱりねえ。この寒さだもん” なんて話が出る開田高原なのに。雪かきしなくて楽!とはじめは喜んでたワタシも次第に、ほんまに心配になってきています。そのうち
(しっぺ返し)のごとく大雪なんてことなければいいけど。

▲そんな暖かな中、きょうは大学ラグビーの決勝戦。この間から“関東学院か慶応どっち応援する?” とうるさい息子。そういえば先日、テレビのスポーツコーナーで、この子が好きな神戸製鋼の大畑大介という選手のことを話していました。ただうちと名字がいっしょというだけの彼が、なんとパンやの息子とわかって(笑)大歓声の我が家なのでした。

▲そしてきょうはパンやの息子(その1)が3ヶ月の船旅から帰国する日です。
この子が生まれた年、『2000年に20才!になるこどもたち』・・・とよくマスコミが書き立てていましたっけ。
まだ若かった(ほんまに)その頃のワタシは2000年に20才・・・と聞くだけで、この子たちの20才は希望の光の中!ってかんじがして(しかし恥ずかしいほど単純やなあ)なんとも、ほかほか気分でちっちゃい息子(その1)をうっとり!?と眺めて抱っこしていたもんでした。
それやのに、こどもをとりまく世界はこの20年の間によくなるどころか、暗いニュースばかりが積み重なり、崩れ落ちるようで・・・。

そのかわり?ワタシはこの20年の間に(簡単には騙されんぞー)というハハになれた。(と思う)そして息子たちは、こども本来の明るさと強さでもって、そうは言ってもやっぱり単純なハハをひっぱってくれてる気がする。→これからもどうぞよろしくおねがいしますね。・・とここまで書いたとき息子(その1)から電話。“あっ、ぼく。無事帰ってきました。”が、ここに帰省はまだいつになるかクエスチョンですと。もはやハハなどひっぱってはくれぬ年かなあ。そうやろうなあ。




その 26 ( 00/1/3 )


▲新しい年が(ぶじ!)やってきました。おめでとうございます。
開田も暖かで、おだやかな陽気の元旦でした。こんなことはここに越して以来初めてのことです。
それでも、雪かきをしなくてもいい、寝る前に(凍結防止)の(水抜き)をしなくていい・・・のはほんまに楽!です。

▲我が家のお正月はといえば、普段の休日と変わりなく・・・つまり、やっぱり?のキイチロウのピアノ。息子(その1)は今年も旅行中で不在。『花園』のニュース(全国高校ラグビー大会)に燃えて、気分はすっかりラガーの息子(その2)。わたくしクミコはといえば、お正月でも“やっぱりワタシは台所やんか”とぶつくさひとりごと・・・のあとは
“いやいや、ひとが(生きる)ということは(作って)(食べて)のくりかえしかもしれへん・・・今の世の中、作らなくても(買って)(食べて)暮らしていけるけど。(作る)こと忘れたらあかん・・・”とひとり納得。
気を取り直してまた流しの前に立ち、それから大声で(ピアノとこどもの声に負けないよう!)“ちょっと、ちょっと!手伝って!”とさけぶのでありました。→毎年繰り返されるこの光景。つくづく、進歩のないワタシを思う。はあ。

▲さてさて、いまこれを書いている間に外はなんだかどんどん冷え込んでいる気配です。
(あったかお正月)も昨日で終わりかな?
きょうはひさしぶりの友だちも大阪から来て、総勢9人で夕ごはん。
こういうときの(作って)(食べて)はもう格別!たのしみです。

今年も『麦麦』のパンとHP・・・どうぞよろしくお願いします。



      
       




その25 (99/12/27)




▲25日は文字通りの《ホワイトクリスマス》でした。
静かに降り積もる雪。遠く、近く聞こえる除雪車の音。サンタクロースが届けてくれた!おもちゃで遊ぶ息子(その2)のさわぐ声と。うすっぺらになったカレンダーはどこからか入る風にふかれて(家の中やのに!)ゆれており。
年末の街の喧噪もきらいじゃないけど。いま、暮れゆく年を思いながら、ここでの、この時間。ええなあ。

▲さてさて年内のベイキングも無事終了いたしました。
今年も(こんな?パンや)(こんなHP)とおつきあいくださって、ありがとうございました。
ただ(パンを売る)(買っていただく)の関係をはるかに!こえて、あったかなことばをかけていただき、ときに愚痴を聞いていただき、宅急便の集荷の時間を気にしながら超スピードで書くめちゃくちゃな!走り書きのワタシのメモ書きを読んでくださり。お返事までいただくこともあって・・・ほんまにしあわせなパン屋やなあ、と思っています。
おおきに。ありがとうございます!
来年もまた(こんなパンや)(こんなHP)加えて(こんなワタシ)だと思う。きっとそうだと思うのですが。どうかどうかよろしくおつきあいくださいね。

▲それにしても。
今年もまた、最後の最後まで気の重くなるようなニュースが続く1年でした。いつもいつも、年の暮れに思うことひとつ。(来年こそよき年であるように)のことばもむなしい。
でも。(だが、しかし)・・・という思いもやっぱり捨てられないでいるワタシです。
 It is always darkest just before the day dawneth.   (Thomas Fuller ) 
〔闇は夜明け前に最も深くなるもの〕
さっき何げなく開いた雑誌(岩波書店:『図書』)でみつけたことばです。どうか、どうか。(夜明け)がすぐそこでありますように。

*2000年の【麦麦】の初窯!は1月6日です。






その24 (99/12/12)




▲寒くなりました。
まわりの景色は・・・山も樹木も空さえもすかっり凍りついて(時)が止まったかのようで。御嶽山をすっぽりおおう雪は陽をあびるや神々しく光り。地面には霜柱がガラス細工のように几帳面に立ち並んでいます。夜、寒空に輝く月や星はもう絵本の世界。
寒くなれば、雪が降れば、始まるあれやこれやのことを思うとため息なのに。
そんなこともすっかり忘れさせてしまうんやから、自然というのはほんま、すごい存在です。

▲そうして、家の前にある樅の木がクリスマスツリーのように雪をつけるのも、もうすぐです。
この木は息子(その1)が4才のとき、園芸店で買った鉢もの。ここに越してくるまで・・・彼の10才のクリスマスまで毎年我が家に夢を運んできてくれた木でした。
だから。引っ越しの時も大切に大切に運んできたのでありました。が、しかし。荷物を下ろすのを見た隣人笑っていわく “こんな大きなモンわざわざ持ってきたのかい?こんな木このへんにゴロゴロあるぞお”
そういわれてあたり見たら、樅の木はなかったけどツリーにできそうな、ほどよい大きさの(いちい)の木があちこちにいっぱーい植わっていて一同大笑い。
たまたまこの年から我が家にサンタクロースが来なくなった!こともあり、思い出の樅の木は鉢から出して地植えに。
その後息子(その1)も家中で一番大きくなり。この木もキイチロウのせん定のおかげでじつに癖のある?枝ぶりながらずいぶん成長しました。

▲ところが、ご存じ?のように息子(その1)が12才の冬、息子(その2)の誕生。
いつのまにかまた、サンタクロースが我が家にもやって来るようになって・・・。
冬。おもそうに雪をかむりながら、しかし今はもう太い幹になって立つ樅の木を眺めつつ、またもうしばらくはクリスマスの夢を見せてもらえるなあ・・としみじみ思うハハなのでありました。


▲さてさて1999年もあと19日。
麦麦の営業は(パンの発送)は今のところ12月23日くらいまで・・・と予定しています。(押し迫ると、荷物が混み遅配などのトラブルが多いため、このあたりで終わることにしています)
最終発送はご予約が多いので、早い目にご連絡くださいね。






その23 (99/11/27))




▲早朝はいよいよ零下の日々となりました。
去年の日記には(11月20日にタイヤ交換)と書いてありました。
毎年あわてることのないように・・・と記しておくのだけれど。去年のこの日も夕暮れて雪の舞う寒風の中、“せやからもうちょっと早よう換えといたらよかったのに・・・” “けど、あのときはまだ暖かかったやないか”
と、お決まりの?フーフ喧嘩のあとは二人ともただ黙々と作業。そして“来年こそは早い目に(タイヤ交換)しよう”とお互いにかたく決心するのですが・・・。
だから。この時期、村内の友人、知人にであうとついつい車のタイヤに視線が。まだだと妙に安心したり、すでにスタッドレスだと“おっ!もう履き替えてる!”(タイヤを『履き替える』という言い方は信州だけ?)と焦ってしまうのであります。

▲冬が始まるとき、車はタイヤ交換だけでなくいろいろと大変。
とくに朝起きてすぐ出かける日は要注意。こういう日は、うちのように外に車を出しっぱなしだと泣かされることが多いのです。早く!早く!とあせって、凍り付いたフロントガラスにお湯をかけると、すぐあとからそれが凍ってジョリジョリ。冷凍庫から出したてのような冷え切ったシートに座って、これまた凍ったようにつめたいハンドルをこわごわ握り・・・。

▲ああ!洗濯物を外で干せるのはあとどれくらいだろう。
冬中閉めっぱなしになる雨戸を開けていられるのはあとどれくらい?
なんとなく重いきもちと、それなのに早く逢いたいような気もして。きびしく、長い、ながーい開田高原の冬はすぐそこまで。もう、手の届くところまで。




その22 (99/11/16)



▲天気予報では、きょうから寒くなるということでしたが・・・・
朝からつめたい雨が降り、お昼過ぎになって、雨はいつしか白いものに。そう!初雪です!
まだすこしは赤や黄色ののこる山々を取り囲むように、白いものが舞うさまはもうことばにならないうつくしさです。
いま外出先から戻り、夕飯の支度もせず!ああ、この感動をはやくはやくHPに書き留めておこう・・・と思ったんだけど。
ことばにならないのでは、どうしようもないなあ。

▲そして。昨日とはうってかわっての寒さに“さむい、さむい”とさっそく愚痴りながらも、初雪にココロときめかしているきょうのワタシです。
それにしても・・・・見せたいなあ。きょうの山。もう、ほんまにきれいなんやから。


その21 (99/11/15)




▲山の色がずいぶんと落ち着いた色になってきました。
それでも、“これで11月?”というような陽気の日がこのところ続いています。おかげで燃料の減り方もゆっくりで、大助かりです。家の前に取り付けてある灯油のタンクは、200リットル入り。ドラム缶1杯の量です。厳寒期には、これが2週間もたないことがあるのです。(ふだん住人は3人・ストーヴとお風呂用で)加えて薪ストーヴの薪・・・と言うわけで冬になると、たちまち燃料ビンボーになってしまいます。(もっとも我が家のそれはオールシーズン!という声もあるけど)
村内でも、新しく家を立て替えたひとはみんな「あったかくなったよー」と言います。つまり断熱材がきちっと入り、機密もよい家は暖かく、燃料も少なくてすむのですよねえ。
一方、我が家のように換気のすこぶる良い!古い家屋は『家の中でアウトドアライフ』状態(笑)となるわけですが。
まあ、Tシャツ一枚ですごせるほどには(そんなこと勿体なくてできない)あったかくはないにしても、ほんわかあったか・・・薪ストーヴに張り付くようにしてすごす冬の夜もまた、ええもんです。(こういう家でいかに省エネルギーできるかは課題ですが)

▲この暖かさに心誘われて、めったに車で遠出しない我が家が久しぶりに(何年ぶりだろう)先週末、飯田市まで出かけて来ました。
その日、朝食のとき新聞に載っていた『全国高校ラグビー大会』の長野県の決勝戦の話になりました。いつものようにテレビで観戦のつもりが、急遽“見に行こう!”と決定。大急ぎで会場や時間を問い合わせ、おにぎりとパンとお茶を用意してしゅっぱーつ!
車に弱い息子その2も、大好きなラグビーのはじめての観戦だったからか、奮発して山道でなく高速を走ったからか、酔うこともなく無事飯田の会場に到着。去年『花園』で見た(といってもテレビで)白と緑のラガーシャツ(飯田高校)を見て早くもコーフン気味の息子。ワタシはといえば、解説がないとゲーム展開がわからないので周囲のひとが拍手をすると
(たまたま座ったベンチが相手チームの岡谷工側だった)“あっ、いまのは岡谷のボールか”とまあ、たよりないこと。傍ら息子は、双眼鏡でながめつつ“ラインナウトー!”とか“インター?なんたらかんたら・・”とか叫んできぶんはすっかりラガーのようで。果たして試合結果は3:21で岡谷工の圧勝でしたが、信州の11月とは思えない暖かな陽ざしとやわらかな風、青空のもとでの観戦は気持ちよかった!

▲でも、往復5時間近い道のりはやっぱり遠かったなあ。改めて、長野県って広いなあと思った。ラグビーはともかくとしても。シンポジウムや上映会その他ちょっと気になる集まりも、いつも殆どがここ木曽からはうーんと遠いところでばかり開催されます。人口が少ないから?交通の便が悪いから?だから(がまんするか)、時間もお金もかかるの覚悟で出かけるか・・・の選択はちょっとさびしいなあ。





その20(99/11/4)



▲秋の色がここそこにあふれる開田村の今日この頃です。
『秋立ち 秋闌(た)て 秋仕舞う』先日ある本で逢ったことばです。(闌とは1:たけなわ2:終わりに近づくという意味。→じつはコレ辞書で調べたてのほやほや)いまはまさに、この『秋闌て』の頃なんやろなあ。あと少ししたら色鮮やかな山々は茶色になり、そのうちうすい茶色になって。そうして秋は『仕舞い』のときを迎え、ある日気がつけば一面もう真っ白の世界となって。

▲日頃がさつなワタシでさえ、こんなことばの前につい立ち止まってしまう秋。
昨日(まち)からやってきた友人もまた、“山見てたら一句うかんだよ”なんて言いだすもんで、みんなで焼き肉を食べながら(ふんいきないなあ!)急遽、句会(笑)が始まった我が家なのでありました。
焼き肉のにおいの中では、趣深いことばもほとんどが笑いの種となってしまったのだけど・・・秋は(思い)をことばにしてみたくなる季節なのかもしれません。
・・・とまあそんなこんなで、にわかに我が家に起きた俳句ムーヴメント!
6才の息子とともに5.7.5と指折り数えては、あふれる思い?を17文字に。だけどおしゃべりのワタシには、17文字はやっぱり短すぎて。ものすごーくむずかしい。

▲薪ストーヴに火が入り、一晩中F Fストーヴをつけるようになり、さむがりキイチロウは寝る前に布団乾燥機でお布団をあっためるのが日課となって。洗濯物も2時すぎたら薪ストーヴの部屋に干し。ズボン下(失礼!)に靴下は重ね履き。
窓の外はまだ『秋闌て』やけど、我が家は早くももうしっかり冬モードなのでした。



その19(99/10/23)



▲天災に、人災にと暮れゆく1999年にがはげしく飛び交います。
つねに安全圏にいて好きなこと言ってられる人、そんな人に将棋の駒のごとく動かされる人。歴史はその繰り返しと言ってしまえばそれまでやけど。ほんまにええかげんにしてよ!の思いがふきこぼれてしまう今日この頃であります。
しかし夫婦そろって新聞見ては怒り、テレビのニュースにはブラウン管に吠えまくり・・・健康によくないなあ。

▲それでも。こうしてかっかしているあいだにも秋は少しずつ深まり。先日ふと見上げた御嶽山には冠雪。まわりの木々も色づき、その背景はやっぱり開田のひろーいひろーい青い空。またまた洗濯物干す手を休めては、山に空に見入る、魅せられるワタシの大好きな季節になりました。開田高原でむかえる9回目の秋、そして冬です。

▲年々出不精になっていくワタシですが、昨日は息子(その2)の月1回の松本(ここから車だと1時間半から2時間)の病院行きに3人で出かけ、帰りには息子の前々からの希望の松本城に。おひるはうなぎの老舗の某店で鰻丼。古本屋をのぞき、昔ならお金がなくても立ち寄ったブテイックは素通りして(年やなあ・・・)、器屋でお皿見て。こんな時間はなんと5〜6年ぶり?の我が家なのでありました。
そして食物アレルギーのある息子にとっては、これがはじめての外食。無事、たのしく、うれしく、おいしい時間を持てて
ほんまにええ休日でした。息子は、ウナギ2切れのじぶんの鰻丼より、3切れ入った鰻弁当を食べてはった向かいの席のお客さんのおじいちゃんが、気になってならないようでしたけど。おいおい、それは丼より600円も高いんだってば。

▲松本といえば、若いころはあこがれの地でもあり、いつかこんなまちに住んでみたい・・・なあんて思ったこともあったのですが。駅前などはもう日本全国チェーン店のようなふんいきやし、さびれた商店街もさびしいけど、区画整理とやらで軒並み在庫一掃セールの店の今後もなんだか気になって。次々できている新しいビルも逆に時流から離れているようでもあり。昔すきだったひとの様がわりを見たような、なあんかさびしいきぶんでもありました。
でも。おのぼりさんのワタシが知らない(やっぱり松本!)ってところがどうかそのままでありますように。




その18 (99/10/8)


▲きょうは、麦麦のバースデイです。なんだか、もう12年という思いと、えっ?まだ12年だっけ?という思い。それでもオープン当時7歳だった息子(その1)がもう19。たしかに時間は流れているわけで・・・。
ひさしぶりのご注文の電話をくださるお客さんの中には、開口一番“あのーまだパン焼いておられますか?”なあんておっしゃる方があって“はい”と答えながらも苦笑→爆笑の我が家。そう、ほんまによくもっています。(とワタシも思う)

▲ときにひいひいと、経営上の悲鳴をあげつつも、よき(何よりたのしい・おもしろい!)お客さんにめぐまれてシアワセ。
いつも。ほんとうにいつも。ありがとうございます。これからもどうかよろしくおねがいします。
10月8日・・・麦麦の誕生日に感謝をこめて!



その17 (99/9/26)


▲今日は久しぶりに、ほんとうに久しぶりに明るくお陽さまの照る朝です。もう長いこと、かごに入れっぱなしだったシーツをやっと洗濯。おかげで物干し竿も満杯・・・。乾燥機は便利だけど、洗濯物はやっぱりお陽さまのもとで干すのがきもちいい。ついでに、この長雨で身も心も湿り気味?のワタシも天日干ししよう。

▲9月に入ってから、夏やら秋やら、ときに顔だす気の早い冬やら・・・でなんともむちゃくちゃなお天気で。そのせいだか、年のせいだか今月はワタシも不調。なんといっても、自慢の?声が出づらくて。前回書いたトム・ウェイツばりのしわがれ声。
病院に行く前、“きっと、声使う仕事してますか?・・・って聞かれるぞ”とキイチロウに予告された?とおり診察台にすわって症状を告げるや、“あなた先生?それとも他に、声使う仕事?カラオケが好きとか?”とドクターに聞かれてしまった。
・・・で、なによりもしばらく(黙っていること)、仕方なく話す時はささやくように・・・と言われて帰ってきたのですが。
これはワタシにとってかなりの難行。しゃべらないでいるのも大変やけど、家が広いせいもあって、ささやいていたのでは声が届かへん(笑)どうしよう。

▲こんな感じで、このところぼーっとしてすごしていたもんで気がつかなかったけど、HPデビュウ!から早くも1年経ちました。相も変わらずパソコンの利用範囲は、ごくごく限られている超ビギナーながら、はじめは
“出来るだけメールで注文がきませんように!?”・・・なあんて思ってたのがうそのように、今では毎日のメールチェックもワタシのたのしみになりました。(そういえば、キイチロウはいつのまにかパソコンに触りもしなくなった。やっぱり彼はピアノの前がええみたい。)
加えて、HPのお客さまはくりかえしご注文して下さる方が多く。ほんまに感謝・感謝であります。
これからも多分、積極的更新?はこの欄のみと思うのですが(なんとも消極的なワタシ)、どうかよろしくおつきあいのほどを。

▲そういえば、この頃たまに他府県ナンバーの車が、我が家の前に止まることがあります。
“HPで見たんですけど。パンありますか?”と言ってきてくださるのですが。
あいにく、うちは予約の分しか焼いていないので“ごめんなさい”ということになります。
目印になる建物もなく、看板もなく(あるにはあるのだけど、草に埋もれてその存在がわからない状況にあった→夏以来、ほったらかしにしてたら、そのうち可憐な秋の草花が咲きだし、それなりに?おもむきがありワタシは気に入っていたのだけど。他人から見れば、ただの草むらだったかも)
きっと、探しに探しても(高原のベーカリー!!)などどこにもなく、村のひとに聞き聞き、やっとたどり着けばただの古い民家。出てくるのは、おしゃれな中年ならず、若干くたびれ気味のおっちゃんかおばちゃん。それとも大きな声で“おとう!おかあ!だれかおきゃくさあん!”と叫ぶこどもで・・・。やれやれ(あっ、これはお客さんのいうセリフですか)

▲まあ、こんなパン屋。こんなわたしたちですが、パンはおいしい!(と思う)
それに、ついに草刈り機も買ったし(笑)看板も(開店当初ふたりで描いたもので、ずいぶんくたびれている
けど。いま、新しいものを検討中)見えるようになりましたよ。





その16(99/9/8)

▲窓の外は雨。つめたい秋の雨が、静かに降り続く午後です。
さっき、ご近所におじゃましたら‘おこた’が出ていました。お年寄りならずとも‘暖’をとりたくなるようなこの寒さだけど。ちょっと、ちょっと!そんなにあわてて来なくてもええねんからね!・・・と声かけたくなるような。山の冬って、ほんまにせっかちなんやから。

▲そんなこんなの夜に、昨日は早々と‘鍋’。北海道から送ってくれた時鮭を、3枚におろして余ったもの・・・アラとよぶには身が、いっぱいつきすぎて?いるのを(なんせワタシの包丁さばきですもん)入れた三平汁風?鍋。はふはふ言いながら食べる大根や里芋、じゃがいもがおいしーい。鮭もまた、もうこれ以上は不可能というほど食べ尽くし。あったか、おいしい夕餉でありました。

▲そうそう、おいしい!といえば、新製品が誕生しました。キャラウェイシードとひまわりの種・全粒粉の入ったパンです。キャラウェイシードは独特の香りがあるので、好き嫌いがはっきり分かれるかもしれませんが、
一度食べ、二度食べると、なんか気になる味で。“うまいなあ”と満足気のキイチロウに、“でも、売れるかなあ?・・・”なんて最初言ってたワタシが“きょうは家用のキャラウェイのパンあるかなあ”とこの頃は待ちわびるようになった。やみつきになる味なのです。クリームチーズをつけて、ワインがあればもう最高。
(おためしセット)には入っていませんが、同じ箱にこのパン(名前はキャラウェイ)もプラスできますので、ご希望の方はその旨おっしゃってくださいね。

▲さてさて、いま仕事場からは、エリック・ドルフィーが。台所では、トム・ウェイツのしわがれ声が流れています。どちらもまちに住む息子(その1)に頼んで、買ってきて貰ったばかりのCDです。いつもほとんど借り物だけど、久々に自前。
おいしいもんと、ええ音楽と。いやあほんまにシアワセな秋ですわ。はい。




その15(99/8/27)

▲まだ、日中は暑いこともあるけれど、朝夕の肌寒さはもう‘夏の涼しさ’などではなく、‘秋’のそれ。
ともだちも息子(その1)も、次々と(まち)に帰ってゆき。家の前の道もまた元通り。日に何本かのバスと近所のひとの通勤の行き帰りの車。風になびく大きく伸びたススキの穂、蕎麦は白い可憐な花を咲かせ、赤トンボのとぶ空はどこまでもブルーで。
千客万来・・・楽しくにぎやかだった夏も終わり。息子(その2)の小学校も19日から始まりました。季節は
もう秋!の開田高原です。

▲そんなこんなで、よく冷えたビールよりワインに、手が伸びる今日この頃。
すぐに、かんたんにダウンするくせに、呑んべいみたいなことをよく言うもので、こどもに“おかあさんの一番好きなものはビールとワインなんだよねえ”なあんて言われたりして。(ソレ、よそで言わんといてね!)
しかしまあ、こんなあほなことを言ってるうちにも、ほんまにあっと言う間に気温は下がり。先日すでに12度だった・・・と聞きました。そうして寒がりキイチロウのいつものセリフ?“もうストーブ焚こうや”が始まるのも時間の問題。

▲だけど、いや、だから。短い秋がもう、ほんとにすてきな開田です。
でも・・・わたしたちが越してくる何年も前の開田を知っているひとたちは、みんな口をそろえて“むかしはもっともっときれいだった”と言います。
いまでも、うっとりして眺めるこの村のあちこちが、(もっともっときれいだった)頃ってどんなだったのかなあ。
病院が近くなって、買い物が便利になって、それで自然も守られて・・・というのは不可能?‘便利’と‘自然保護’は相容れないもの?本当に必要なもの、なくてもいいもの。たまに‘自然’にふれるために訪れる者と、そこで暮らしている者の(思い)のずれ。簡単には語れない問題だけど。いや、だからこそ語り合っていかなければならない問題。

▲なにより、こんな時代?に在っては心して、守ろうとしないとどんどん自然は壊れて(壊されて)いくもの、だと思う。
5月、トキのあかちゃんが生まれた時に、息子の〔学級通信〕にあった先生のメッセージ。
『にんげんのせいでへってしまったトキですから、にんげんのてでふやさなくてはいけませんね。かいだのしぜんは、ゆたかですがみんなのてでまもっていかないと、トキとおなじように、たいへんなことになってしまうかもしれません。』





その14 (99/8/7)



▲暑い日が続いています。ここに越して来た頃は、もう、ただただ涼風に感激して、朝夕は長袖。ビールなんて、冷たくって要らない!・・・と思っていたワタシたち。
ところが、年々身もココロも‘寒冷地仕様’!?になっていくのか、今や長袖はパジャマだけ。よーく冷えたビ
ールも大歓迎(・・といっても二人ともすぐヘロヘロになるけど)。3〜4年前には安売りにつられたとはいえ、ついに、かき氷器まで買ってしまいました。(さすがに、湯呑み茶碗に少量の氷で、じゅうぶんに体中?冷えてくれますが。これに、この前ここで書いた自家製梅シロップを、たらーりとかけると・・・もうサイコー!)

▲でも。夕方ともなれば、やっぱり開田高原。ああ、この風、この空、この空気。
図書館がない、おいしいお魚が食べられない、しょっちゅうはらはらの息子の病院が遠い、冬の半端じゃない寒さと光熱費・・・思うことはあるけれど。ああ、やっぱりここかなあ・・・と。うすーいブルーのひろーい空、家の前の山々を見ながら、そう思う。改めてそう思う。開田の夏です。

▲さてさて、‘涼’を求めてあちこちから、ひとが集まるのも開田の夏。
久しぶりのともだち、別荘のお客さんに出会える夏でもあります。毎年、すこしづつ大きくなるこどもたちの成長を確認し、(自分たちの加齢はさておいて!)なんだか、里帰りの‘いとこ’に逢うような懐かしくてたのしい時間。気分は、すっかり小学生!?のワタシは、ほんものの?小学生の息子といっしょに(もう、10日しかない)短い夏休みにため息を、つくのでした。
いやあ、休みの時計は回るのが早い!

▲そうそう、前々回のこの欄で書いた取材のこと。8月3日発売の『Grannd Magasin』グラン・マガザン9月号:「取り寄せパン特集」というページに『麦麦』が紹介されています。
雑誌といえば、5月末に週間文春にも(なぜ文春なのか、よーわからんけど)載ったそうです。(結局送ってくれなくて見ずじまいなのですが)
このあいだ、この『文春』をはるかシカゴで見て・・・とここを訪ねてくださったお客さんがあって、びっくり。いっしょに来られた方(お母さん)が“私は近くに住んでいながら、ここにパンやさんがあるなんて知らなくて。シカゴにいる娘に教えられたんですよ。”と笑っておられましたが。うれしかったです。(とくにシカゴというのが、よかった。だってワタシたちはブルースと、シカゴが舞台のTV・『ER』のファンなんや
もん(笑))

▲さあ、これからワタシは(大物)の洗濯でもしよう。
キイチロウは気候不順をいいことに、ピアノ弾いてすごした春の休日のツケ?薪割りです。先月、やっとやる気だして始めたのに、チェンソーが故障。修理から帰ってきたと思ったら、斧で手を怪我。(ピアノ弾きの黄金の指?。幸い、縫うほどまでいかなかったけど。改めて、こわいなあと思った)
と、まあさんざんなのでした。が、もうちょっとでそれも終わるそうです。次は、みごとにぼーぼーと伸びた草刈り。田舎暮らしならではの仕事は、つぎつぎと続くのでありました。






その13(99/7/30)


▲息子の学校では28日から、やっと夏休みが始まりました。(やっと)なのに、ここは涼しいからか(たった)の22日間の休みです。それやのに、夏の友(なんて言うと年がばれる?)に工作に絵日記に・・・ラジオ体操にプール。いつもいつも、おとなもこどもも忙しいのが美徳の国。
こどもの頃の、あの気の遠くなるような、夏の休みのながーい、たらーっとした一日。(退屈な時間)を思い出します。たしかに山や川で、時の立つのも忘れてともだちと夢中ですごした思い出もあるけど、あのなんともいえない(退屈の時間)は、こども時代だからこそ・・・と思うのだけど。
カタチとして見えるものばかり追いかけてたら、どうなるんやろ?みんなもう、とっくに気がついているはずやと
思うけどなあ。

▲夏休みといえば、〔麦麦〕もここに越して来る前は、日頃しっかり?働いていたので、暑くて注文の減る夏は特にゆっくり休みをとっていました。
一番長く休んだのは’90年の夏の1ヶ月半。パン屋としてスタートして3年がたち、なんとか軌道にのった頃でした。1ヶ月半も休んだら、お客さん怒らはるやろなあ。もう、誰も来てくれへんかったりして・・・。と言いながらも親子3人(当時はまだ3人家族だった)韓国→NY→ピッツバーグ→カナダを横断・・・の旅に出たのでありました。
ワタシたちらしく?出たとこ勝負!のビンボー旅行で、当時10歳(小学4年生)の長男にとっては、楽しいというよりは、けっこうハードな時間だったかもしれません。余分なお金はないわ、両親とも英語はしどろもどろ。あるのはチチの度胸とハハの愛嬌(笑)だけ。ホテルの予約にひいひい言って、電車の駅をまちがっては時間きりきりに走り回り。来る日も来る日もホットドッグ!それでも。帰りの飛行機の中で“もうすぐ伊丹(大阪)空港に到着します”のアナウンスを聞いて“もう日本かあ”と3人そろってため息!!でしたが・・・。

▲先日、韓国へ行ってきた長男が、帰ってきてから“あのとき(その旅のこと)市場を探して、ウロウロ歩き回って、学生風のひとに道をたずねたことあったやろ。あの場所を、偶然通りかかったんや。なんでか、あの場所覚えていたんや。”と電話がありました。なんということのないこの電話が、うまく言えないのですが、なんだか、うれしいワタシでした。
そのときは何かわからない紙片が、ジグソーパズルのように、あるときパチッとどこかの場所にはまるような・・・。
そうして、こどもの(退屈な時間)もまた、(そのときは何かわからない紙片のようなモノ)かもしれへんなあ・・と思ったりします。


▲あっ!いまは日頃からゆっくり(笑)しているので、とくに夏休みはありません。
ご注文をお待ちしていますね。




その12 (99/7/11)

▲一昨日は、ここにしては珍しくムシ暑い一日でした。
息子は小学校で、初プール。帰ってきて、感想を聞いたら即、“めちゃ、つめたかったあ”
そりゃそうでしょう。保育園では、プール(人数も少ないので簡易プールですが)に水をためて、しばらく、陽のもとであっためたり、お湯を足したり(笑)してもらってましたもん。

▲開田の水がどれくらい冷たいかというと、夏でもお米を研ぐのに、途中がまんできずお湯で、手をあっためたり、邪道と思いつつも‘あわたて器’を使ったり。お風呂に水を張っているときも、水道の蛇口が冷えて水滴が。川の水に至っては、じっと立ってられないほど、もうじんじんくる冷たさであります。
わが家の前には山からの水が流れていて(20センチあまりの溝川なのですが)これもまた冷たくて・・・・先日、夕食に呼んだ友人のおみやげのワインを、そこに冷やしたら、なんと配膳をしているあいだ・・・ものの5〜6分でちょうど(飲み頃)友人共々、改めて感激!のワタシたちでありました。

▲開田育ちの友人に聞くと、学校にプールのなかった頃は川で、“唇をむらさきにして!泳いだんだから”と懐かしそうに川での(体育の時間)を話してくれます。
そういえば、奈良の田舎育ちのワタシもまた、夏の晴れた日・・・小学校の体育は、水着にバスタオルひっかけて、ぞろぞろ行列して、川へ行ったものでした。競泳会も川の流れにのって!!体育は得意やなかったワタシでしたが、川での授業はほんまに楽しかった。
そのかわり?泳ぎ方はめちゃくちゃで、高校生になって(まち)のプール育ちの子のすばらしくキレイなクロールを見たときは、ほほーと思わず見とれてしまいました。(自分の泳ぎの未熟さを、川のせいにしてはいけませんね。はい。)

▲とまあ、水は相変わらず冷たいものの、開田高原にも夏到来!を感じる今日この頃です。
この間、関東に住むともだちが“ここでも結構涼しいから、クミちゃん(ワタシ)は今頃電気毛布に、くるまってるんじゃない?”なんてメールを送ってきましたが。さすがに、もうそれはなく・・・電気毛布も昨日ついに、片づけ
敷き毛布→タオルのシーツと、遅ればせながら寝具も夏モードに替わった(掛け布団は年中同じだけど)我が家です。

▲ さてさて、前回ここで書いた本『東京のおいしいパン屋さん』が、届きました。(パンの会)という集まりの会員100人にアンケートを取って、それをもとに取材したそうで。とても丁寧な作りの本でした。が・・・最初から最後までみごとにパンばかり!!(まあ、パンの本なんやから当たり前といえば、当たり前のことなんやけど)
2ヶ月ほど前、出版社からゲラを送ってきたとき、HP指導の‘上天気かっちゃん’に見せたら“なんでHPからでも注文出来ます・・・って書いてもらわんかったんですか?”と言われて、“だって、注文きたら困るもん”などと訳のわからん!?ような返事をしていたのですが。いやあ、こんなにたくさんのパン屋が載っている中で、注文どころか、『麦麦』のパンに気をとめてくれる人は果たしているのやろか?・・・と思ってしまいました。

▲そういえば、うちのHP見るのに『天然酵母』で検索したら、548件?もあった・・・と友人が言ってました。
ひぇー!とキイチロウと驚きの声をあげた次第。
そして、そして、そんなにも数あるHPのなかで、ようこそ『麦麦』にたどり着いてくださいました!・・・・と改めてうちのHPを見て下さっている方、注文して下さる方が、ほんまにもう大切に思えて。感謝、感謝です。おおきに。ありがとうございます。





その11(99/7/2)

▲雨、雨、雨・・・です。洗濯モノは軒下に、満杯。おかげで?タンスの引き出しはからっぽ。
家の中はじめじめと、うっとうしいかぎりですが。窓の外は、雨に打たれ、雨に洗われた山のみどり、勢いよく延びた草のみどり。こんな日は草も,とてもうつくしく見えて。(かんかん照りの日には、なんとも暑苦しく感じて早く刈らないと、と思うけど。)もうあとしばらく?このうっとうしさと、うっとりの間で過ごすことに、なりそうです。

▲この間、お味噌が切れているのに、気がついてあわてて注文。何年か前までは大きなかめに、味噌を仕込んでいました。
が、関西風のやり方では(ここの気温の低さは、半端じゃないからか?)どうもうまくいきませんでした。加えて上の子が家を出て、消費も減って。じゃあ、とおいしい味噌さがしが始まり・・・やっといきついたのが『春駒味噌』。ワタシとりんはこれだけで。キイチロウは、ここに八丁味噌を合わたのが好き。・・・で、春駒さんに電話したら「あっ、麦麦さん。じゃあ、味噌送りますから、またその分パン送って下さい。」
とのこと。前回から、この(物々交換)が始まったのですが。こういうのって、うれしいなあ。
その昔はきっとこんなふうに、ワタシにできるもの、あなたができるもの、を交換して暮らしたのでしょうから。

▲そうして、味噌仕込み用だった常滑焼きのかめは、いま梅シロップ用に。
6キロの梅が、ただ今しゅわ、しゅわと発酵中であります。これで、パンやのジゴクの暑さ!の夏をキイチロウはじめ、(ジゴクの暑さの外にいる)ワタシとりんも、乗り越えるわけです。でも。開田高原でこんなこと言ってたら、(まち)のパン屋さんにおこられるやろなあ。