990321
動きはじめている木曽郡の公民館図書室



 私達、木曽の図書館を考える会では、毎年、木曽郡内の公共図書館や公民館図書室の現状について調査していま
 す。

 お忙しい中、アンケートのご回答を戴いている図書室担当の方々には申し訳ないと思っていますが、活動の実績は数
 値化して、その変動を追うことが大切だと思います。そのことによって活動の良し悪し、新たなる活動目標も明確になる
 からです。

 さて、ここ数年の調査で感じることは、あまりに少ない予算と人手です。「せっかく公民館に本があるのに誰も読まな
 い。」とは社会教育関係者などから良く聞かれる言葉ですが、何万冊の本があろうと魅力的な新刊書や適切なサービ
 スがなければ誰も利用しない、ということは今までにも述べてきた通りです。今までのような取り組みのままでは公民館
 図書室は誰からもあてにされない無用のものとなってしまうでしょう。

 しかし、そんな中でも少しずつ動きはじめている公民館図書室があります。

 例えば、木曽福島公民館図書室では図書室を健康センター内に独立させ、それを機にさまざまな改革がされてきまし
 た。

 貸し出しにはセンター内の職員があたり、プライバシーの保護にも気を使っています。また、新刊書やベストセラー、
 絵本などを積極的に購入し資料の充実を図っています。

 図書の整理にも気を使い、ちょっとした季節の掲示物など、暖かい雰囲気を作り出しています。

 そのせいもあるのでしょうか、貸し出し冊数も徐々に増えてきています。

 また、大桑村公民館図書室も、中央公民館二階の片隅にあった図書室を一階に移し、入りやすくするとともに、昨年
 十月からボランティアの方々によって第二、第四土曜日に図書室の開放が行われています。

 先日行われた「大桑村の明日を語る集い」では今までの図書室利用者が一ヶ月平均約8.8人だったのに対し、土曜開
 放が行われるようになってからは23.3人と約3倍になったという報告が教育委員会の方からありました。

 また、南木曽町公民館図書室ではほぼ毎月お話の会が催され、地域の子どもたちやお母さんの中に浸透してきてい
 るようです。

 こうした地道な取り組みは利用者の信頼を得、さらなる図書室の発展につながっていくのではないでしょうか。

 大きな図書館がどんと建つよりも(それはそれでうれしいのですが)利用者に信頼される小さな図書室がゆっくりと充
 実していくことの方が大切なのではないかと思います。図書館というものは住民とともに歩むものなのですから。





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