前回は学校図書館にも学校司書と呼ばれる専門職が入ることにより活動が活性化すると言う事をお話しました。
では、実際には学校司書が配置されることによって学校図書館がどんなふうに変わるのかをお話したいと思います。
先日、大阪府箕面市の萱野小学校を見学する機会に恵まれました。箕面市は自治体として、すべての小中学校に学
校司書を置いており、その活動も定着しています。 この萱野小学校の図書館の様子を紹介したいと思います。
まず、当然のことですがいつでも図書館が開いています。
この学校ではオープンスペースといって教室と廊下の仕切りがなく、図書館にも壁がありません。子供たちは授業中
でも、わからないことがあると図書館に自由に出入りしていました。 貸し出しはもちろんのこと、予約・リクエストも充実しており、司書の話では、一日のうちかなり多くの時間をこの業務
に割いているとのことでした。 また、資料もよく整理されており、図書資料の他にも電話帳、自治体の広報・地域でのパンフレット、新聞の切り抜き
などが整理され利用に供されていました。 資料がきちんと整理されているにもかかわらず、図書館の雰囲気は柔らかく、休み時間に来た生徒に読み聞かせを
したり、本の紹介をしたりと、利用者である子供たちにはきめ細かいサービスをしていました。 図書館の時間に本を借りに来た子供たちにも、ブックトークや読み聞かせをしていました。先生は生徒指導を司書は
図書館サービスを、と言う形での協力体制ができているようでした。 子供たちへのサービスだけでなく、空いている時間には先生たちの授業への援助として本や資料をそろえたり、関連
機関に連絡を取りレファレンスの処理をしていました。授業で使う資料の多くは他の学校図書館や公共図書館から借り てくるとのことでしたが、それらの取り寄せも司書が行っているとのことでした。 萱野小学校ではかなり以前から総合学習に取り組んでおり、それを支えるものとして、図書館の充実が職員全体の
共通認識となっているようです。司書一人の努力ではなく学校全体でこのような図書館を作るあげてきたともいえます。 もう一つ、萱野小学校の教育の注目すべき点はその基本に「人権教育」と言うことが謳われていることです。
図書館は資料提供と言うことを通して利用者の知的権利を保障する機関です。学校図書館と言えどもその基本は同
じです。 萱野小学校では人権教育と言う理念の上に充実した図書館活動が育っていったのではないでしょうか。
そして、そうした教育を支える図書館活動は司書がいてはじめて実現することなのです。
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