2011年1月(会報38号)

活動再開にあたって
ついに木曽郡でも木曽町が公共図書館の建設に踏み出しました。
立派な図書館があっても、住民がその図書館を支えなければ、いずれ建物だけがそびえることにもなりかねません。
もう一度初心に戻り、図書館とは何か、どんなことが出来るのか、学習を進めながら、各地への図書館設置の呼びかけと、活動の充実の働きかけをしていきたいと思います。      (平中和司)

図書館を考える学習会(第1回)から
1月30日日曜日、野尻地区館にて開催。
大雪の中、遠方からの講師も含めて14人の参加。

1.あなたの住んでいる町や村は魅力的なところですか?図書館があればもっとステキになる!(井上喜久美さんのお話から)
・図書館は赤ちゃんから高齢者まで誰でも入れ、いつまで居てもタダで、おまけに本や雑誌も読めて借りることも出来るところ。失業して何もやる気の起こらなかった人が、いつしか生きる意欲を持ち、人生に立ち向かっていくようになった姿を見ることもあります。アメリカでは、図書館を足がかりに起業していく人がたくさんいます。
・図書館の基本的な役割は、資料の収集・保存、資料の整理、資料の提供、そして人と資料を結びつけることにあります。求められる資料は、地域によって、人によって違います。その地域のことを知り、利用者のことをよく知った司書が必要になります。
・図書館は人が育つところです。人が成長を図り自立した人間となることを援助するのが図書館です。
・図書館は人がつながるところです。読書会やお話会だけではなく、音楽会や育児教室も行われます。そうしたイベントの中からまた新しいつながりが出来ていきます。
・図書館は地域を元気にしてくれます。個人やその地域が課題としていることの解決のための支援を行います。最近ではビジネス支援、医療情報の提供が注目されています。
・図書館の一番の要は「人」です。建物5%、資料20%、職員75%といわれるくらいです。

2.木曽町立図書館建設計画について(藤谷美智子さんのお話から)
・2006年末に図書館建設の請願採択。そこから動き始めました。
・2013年度オープンの予定で計画が進められています。
・委員会としての提言のなかの4つの絶対条件は、「複合的機能がある施設」「公共・公益的施設に近いという位置」「サービスの提供に不可欠な司書の採用」「住民の求めに応じたあらゆる資料」です。
・いままでの動きの中から、いくつかの反省点がありました。

3. フリートーキング(参加者の声から)
・木曽町にいても図書館建設のことは意外に知らない。もっと広報活動があってもいいのではないでしょうか。
・都会に居ると、図書館がなくてはやっていられない。もてあました時間を有効活用させてくれます。
・緊急雇用対策として、有能な司書を雇うことは出来ないでしょうか。
・図書館を使ったことのない人に、もっと図書館のよさを知ってほしいと思います。一度知れば、その有用性が良くわかると思います。
・行政や議会でも、文化事業のことをもっと考えなければいけないかもしれませんね。
・いままで、図書館のことなど考えたこともありませんでした。これから、図書館について勉強したいと思います。


お薦めの本
『ぼくの図書館カード』
ウィリアム・ミラー文 
クレゴリー・クリスティ絵 
斉藤規訳
「読む」という行為がいかに人間を自立させていくかを高らかに謳いあげた作品であり、また、図書館の力の大きさを実感させてくれる作品でもあります。
出版:新日本出版社 
2010年11月発行 32p 
定価本体1500円(税別)
ISBN978-4-406-05410-2

図書館の登場する映画
『ショーシャンクの空に』
原作:スティーヴン・キング
監督:フランク・ダラボン
主演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン
1994年アメリカ作品
主人公アンディが、刑務所の中の図書館を充実させようと奮闘するところ。何年も何年も諦めずに役所に手紙を書き続けるアンディの姿は、図書館運動をするものの見習うべきところかもしれません。
いかにも図書館大好きなスティヴン・キングの作品というところでしょうか。 


トップへ
トップへ
戻る
戻る