
「どちらから来られましたか?」「木曽からです」「まあ!遠くから大変ですね」「いえ…」私たち木曽の人間は、同じ長野県内のよその地域に行って、必ず何度かはこんな会話をした経験があります。しかし、たとえば長野から松本へ来るのと、木曽から松本へ来るのとは時間的には大差ありません。でも、木曽からだと同じ県内でも「山の中から来た」というイメージがあるのでしょう。
それにしても、同じ県内、同じ山の中なのになぜこうも別格扱いされなければいけないんでしょうか?他県からみれば、長野県は山国です。言葉は悪いですが「目くそが鼻くそを笑う」という状態のような気がしますが…。まあ、確かに木曽はV字谷の底にへばりつく小さな町や村の集まりなんですが。