テングチョウが誤産卵  




 2007年5月21日、10時20分頃、長野県塩尻市奈良井糠沢地籍においてカラハナソウの蔓先端に  
興味を示すテングチョウを発見した。しばらく観察していると産卵をしているもようなので近づいてその様子を
撮影した。確かに腹端を曲げて産卵している様子がうかがえる。当該母蝶は産卵しては周辺を飛翔しまた付近の
カラハナソウに戻って産卵を続けていたので誤産卵というよりもカラハナソウを食草と自信を持って認識してい
るように見えた。                                          

 付近のカラハナソウを調べてみるとその先端で計34卵を確認できた、この内から10卵を持ち帰り、8卵は
カラハナソウだけを与え、残りの2卵はカラハナソウとエノキを与えて飼育してみる事にした。5月24日より
孵化を始めたが全ての幼虫がカラハナソウに食いつかず8頭は死亡し、エノキ併用の2頭はエノキへ移動してこ
れを食し6月23日2頭共に羽化した。                                
なお、本件は蝶研フィールド Vol.22 No.11,12 通巻257・258号(2007)に発表済である。


 カラハナソウに産まれた卵 


  2007/5/21

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