水銀灯下のクモの巣にかかったウラキンシジミ


当該水銀灯は国道19号線沿いの某会社の事務所わきにあり高さは8m、付近にそれを遮る建物は無い
事務所自体は白く塗装されていて夜目にも目だつ。その建物より東へ約100m、西へ約200mで山林と
なるが下部は針葉樹が植林されていて雑木林迄の距離は4〜500m離れている。この建物の壁や水銀灯には
ミヤマクワガタ、ウスタビガ、オオミズアオなどその他多くの昆虫が集まる。それを獲物としてクモが巣を
張っており、朝見回るとおびただしい数の蛾が壁にとまり、クモに捕らえられ、あるいは地面に落ちて
いる。'97年9月24日、何気なくクモの巣を見ていて蝶一頭を発見した。 捕らえられてから大分時間が
経過しているのであろう、金色があせてはいるがウラキンシジミであった。本種の活動は日中不活発で
薄暗くなってから活発になる事は知られており、私も日没後、暗くなる寸前にこの蝶を採集した経験が
ある。推測するに、7月または8月のある日の日没頃、活動始めた本種が水銀灯の光へ500m程飛翔し
蛾と共に夜間活動をしてクモの巣に捕らえられたのであろう。行動が蛾に似ている蝶として興味が持たれる



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