黒いキアゲハの幼虫  

 畑の人参を食べるキアゲハの幼虫が例年だと10月下旬には蛹化越冬の為に人参を離れるわけであるが2010年は

11月になっても暖かい日が続いたため成長がのんびりしており11月中旬になろうというのにまだ中齢であった。

加えて文様もどこか異常であったので様子を見る事とした。この頃になると霜が降りるようになりさすがの幼虫

も気温が上がるまでは全く動けず凍死が心配された事などから未暖房の屋内へ緊急避難をさせ観察を続けた。 


写真1は脱皮直後で頭部が白い:11月15日撮影 黒帯が広い 

写真2は前蛹(写真1と同一個体):12月3日撮影     

写真3蛹化:12月5日撮影                

 なお比較写真に10月7日撮影の通常個体と黒い個体を示す、いずれも終齢。低温時の終齢幼虫は黒帯が広く

なる事があると「原色幼虫図鑑U」や「原色日本蝶類生体図鑑T」に記されていて、裏付ける結果となった